パスポートは運転免許書などと並び非常に大切な書類ですので紛失したとなれば非常に困ります。まして旅行の直前などに気付くと悲惨です。パスポートを紛失した時の再発行について、手続きの方法や再発行にかかる期間や必要書類などを解説します。
- パスポートを紛失したら再発行できるの?
- パスポートを紛失した時の手続きの流れ
- ① パスポートの紛失,盗難,焼失の届け出をする
- ② パスポートセンターで紛失届けをする方法
- ③ パスポートの新規発行申請をする方法
- まとめ
パスポートを紛失したら再発行できるの?
実はパスポートは再発行はできないんです。なぜならパスポートはパスポート番号などを含め、同じものを再発行することは法律で禁じられているからなんです。
ですので、パスポートを紛失したり盗難にあったり焼失した場合は、紛焼失届出をしたあと新規発給の申請を行うという流れになります。
パスポートを紛失した時の手続きの流れ
ではパスポートを紛失した時に必要な手続きの流れと必要日数を解説します。
パスポート紛失から新規発行までの流れ
① 関係各所でパスポートの紛失,盗難,焼失の届け出をする
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② パスポートセンターでパスポートの紛失届けをする
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③ パスポートセンターでパスポートの新規発行申請をする
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④ 新しいパスポートを受け取る
という流れになっています。各届出や申請で必要な情報はこの後詳しく解説します。では新しいパスポートを受け取るまでに必要な期間は全体で何日でしょうか?
新規発行までに必要な日数
必要日数:10日前後
一般的にパスポートを申請してから受け取るまでの期間は都道府県によって若干異なりますが、平均すると必要日数は6~8日となっています。
しかしこの日数には、土日祝、年末年始は含まれていませんので、実際にはもう少しかかります。パスポート紛失から新規発行までの流れの①から③までの即日に行ったとしても、パスポートの紛失に気づいてから新しいパスポートを受け取るまで平均して10日前後はかかると思っておいた方が良いです。
ということは、海外旅行の前日などに気付いた場合はもう手遅れだということですね。ですので、海外旅行の予定がある場合は、最低でも10日前にはちゃんとパスポートがあるかどうか、あるいは期限が切れていないかを確認する必要があるという事ですね。
それでは実際の手続き方法や、届出申請に必要な書類等を確認していきます。
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① パスポートの紛失,盗難,焼失の届け出をする
まずは、パスポートの紛失,盗難,焼失の届け出をします。この届け出は都道府県のパスポートセンターではなく、警察署や消防署や市区町などの関係各所に届け出を行います。
ですので、パスポートを紛失したからと言って慌ててパスポートセンターに行かないようにしましょう。時間の無駄や二度手間になってしまいますので。
実際にどこに届け出を行うかは、紛失した理由などによって異なりますので、まずはどこに届け出るか確認する必要があります。
自宅で紛失した場合
自宅で紛失した場合は警察署などに届け出る必要ななく、パスポートセンターで紛失届を提出する時に必要な「紛失一般旅券等届出書」の「紛失等の経緯」に事情を記入することになります。この書類についてはこの後の「② パスポートセンターで紛失届けをする方法」で説明します。
家の外で紛失した場合
家の外で紛失した場合は、警察署か最寄りの交番で遺失届を提出します。そして遺失届出証明書を発行してもらいパスポートセンターに持参するか、もしくは遺失届の受理番号を聞いておきます。
盗難にあった場合
盗難にあった場合は、警察署か最寄りの交番で盗難届を提出します。そして盗難届出証明書を発行してもらいパスポートセンターに持参するか、もしくは盗難届の受理番号を聞いておきます。
火事、災害などで焼失・紛失した場合
火事、災害などで焼失・紛失した場合は、消防署または市区町に届け出をします。そして罹災証明書を発行してもらいパスポートセンターに持参します
② パスポートセンターで紛失届けをする方法
パスポートセンターに行き必要書類を提出してパスポートの紛失届をけを行います。なお、この紛焼失届出をすることにより紛焼失したパスポートは失効してしまいます。それで、例え後で紛失したパスポートが見つかった場合でも使用することはできませんのでご注意ください。
ですので、もし自宅などでパスポートを紛失してこれからパスポートセンターに行こうと思っておられる方は、今一度落ち着いて探してみてください。
必要書類
- 紛失一般旅券等届出書 1通
- 警察署の発行した紛失届出を立証する書類又は消防署等の発行した罹災証明書等
- 住民票の写し 1通
- 写真 1葉
- 本人確認書類
【紛失一般旅券等届出書】
「紛失一般旅券等届出書」はパスポート申請窓口で入手することもできますし、事前にインターネットからダウンロードして準備することもできます。事前にダウンロードする方が記入の手間など省けますので、事前のダウンロードをお勧めします。
「紛失一般旅券等届出書」は、こちらからダウンロードできます。
【警察署の発行した紛失届出を立証する書類又は消防署等の発行した罹災証明書等】
先程の「① パスポートの紛失,盗難,焼失の届け出をする」の部分で解説した次の書類のいずれかを持参します。
- 警察署の発行した遺失届出証明書もしくは遺失届の受理番号
- 警察署の発行した盗難届出証明書もしくは盗難届の受理番号
- 消防署または市区町が発行した罹災証明書等の証明書
自宅でパスポートを紛失したかたは上記の書類は必要なく、紛失理由を「紛失一般旅券等届出書」に記入すれば大丈夫です。
【住民票の写し】
住民票の写しが必要となる人は以下のとおりです。
- 住民基本台帳ネットワークシステムの利用を希望されない方
- 住民登録をしていない単身赴任先や就学先等の都道府県で申請される方
(2の場合は都道府県によっては対応が異なりますので、申請先のパスポートセンターにて詳細をご確認ください。)
【写真】
写真の規格は以下の通りです。
縦45ミリメートル×横35ミリメートル
他にも規定がたくさんあります。
⚫︎ 申請者本人のみを撮影したもの
⚫︎ 6カ月以内に撮影したもの
⚫︎ 正面、無帽、無背景
⚫︎ 縦45ミリメートル×横35ミリメートル(ふちなし)
⚫︎ カラーでも白黒でも可
⚫︎ 鮮明であること(焦点が合っていること)
⚫︎ 明るさやコントラストが適切であること
⚫︎ 影のないもの
⚫︎ 顔の縦の長さは、写真縦の70~80%(34±2ミリメートル)であること
⚫︎ 背景と人物の境目がはっきりしていること
⚫︎ 眼鏡のレンズに光が反射していないこと
⚫︎ 平常の顔貌と著しく異ならないもの(例えば、口を開き歯が必要以上に見えているものは不可)
⚫︎ 前髪などにより、目などの顔の器官や輪郭が隠れていないこと
⚫︎ ヘアバンドなどで頭髪を覆っていないこと
⚫︎変色していないもの、傷や汚れのないもの
⚫︎ デジタル写真の場合、ジャギー(階段状のギザギザ模様)がないもの
⚫︎デジタル写真の場合、写真専用紙等を使用し、画質が適切であること出典元 : 外務省ホームページ
【本人確認書類】
運転免許証等の本人確認書類が必要ですが、書類によっては2点必要な場合がありますので注意です。
⚫︎ 1点で良い書類
マイナンバーカード(個人番号カードや通知カードは不可)、運転免許証、船員手帳など
⚫︎ 2点必要な書類(上記の書類がない場合)
AとBの書類の中から各1点、もしくはAから2点を提示する必要があります。
A
健康保険証,国民健康保険証,共済組合員証,船員保険証,後期高齢者医療被保険者証,国民年金証書(手帳),厚生年金証書,船員保険年金証書,恩給証書,共済年金証書,印鑑登録証明書(この場合は登録した印鑑も必要です)等
B
次の内写真が貼ってあるもの
学生証,会社の身分証明書,公の機関が発行した資格証明書
③ パスポートの新規発行申請をする方法
紛失したパスポートの紛焼失届出と新規発給申請は、パスポートセンターで同時に申請が可能です。新規発給申請は通常の新規でパスポートを発行する時の手続きと同じです。
パスポート発行料金
- 10年間有効 16000円
- 5年間有効(12歳以上) 11000円
- 5年間有効(12歳未満) 6000円
必要書類
- 一般旅券発給申請書(10年用又は5年用) 1通
- 戸籍謄本又は抄本(原本を必要とします) 1通
- 写真(縦45ミリメートル×横35ミリメートル) 1葉
「一般旅券発給申請書(10年用又は5年用)」もインターネット経由でダウンロードできますので、事前にダウンロードしておくのが便利です。
「一般旅券発給申請書(10年用又は5年用)」は、こちらからダウンロードできます。
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まとめ
パスポートを紛失から新規発行までの流れをもう一度復習します。
① 関係各所でパスポートの紛失,盗難,焼失の届け出をする
⬇︎
② パスポートセンターでパスポートの紛失届けをする
⬇︎
③ パスポートセンターでパスポートの新規発行申請をする
⬇︎
④ 新しいパスポートを受け取る
パスポートを紛失した場合は焦りますが、でも慌ててパスポートセンターに行くのではなく、まずは落ち着いて手順を確認してから準備と行動をしましょう。